「また90点か…」「どうしてケアレスミスが減らないの?」
そんなふうに、テストの点数だけを見てため息をついた日、ありませんか。
かつての私も、我が子に対してそうでした。
「もっとできるようになってほしい」「頑張っているのに結果が出ないのはなぜ?」と焦る気持ちでいっぱいで、数字ばかり追いかけていました。
けれど、ある日気づいたのです。
子どもの成長には、点数では測れない部分が確かに存在するということに。
■ 心の伸びとは何か
心の伸びとは、数値では見えない内面の成長です。
例えばこんな瞬間が、それに当たります。
- 苦手な問題に投げ出さず取り組んだ
- 間違えても泣かず、もう一度挑戦した
- 小さな声で「できた」と報告できた
これらは一見すると成果が見えづらいかもしれません。
けれど、心が一歩前に動いた証拠です。
この力が整っていくと、子どもは自分のタイミングで動き出します。
■ なのに、見落とされやすい理由
現代の学びは「結果」を求められます。
テストの点数、順位、偏差値…。
数字はわかりやすく、比較もしやすいからです。
でも──
点数はあくまで“結果”にすぎません。
結果だけを見てしまうと、
その根っこを育てている途中の「心の伸び」に気づけなくなってしまうのです。
心が追いつかないまま結果を求められると、
子どもは不安や焦りでいっぱいになり、動けなくなります。
■ 心の位置が変わると、子どもは動き始める
子どもにも動けない日があります。
でも、それは「やる気がない」からではありません。
心の位置がまだ定まっていないだけかもしれません。
大人がその視点を持てると、
子どもがどんな速度で、どんな気持ちで学んでいるのかが見えてきます。
焦らず、比べず、
今日できた一歩をいっしょに見つけていくと
子どもの表情は確かに変わります。
■ 心が整うと、結果はあとからついてくる
子どもは、自分の心の動かし方を知りません。
だからこそ、大人が気づく視点が必要だと感じます。
心が落ち着き、安心し、
「ここまでできた」と自分で感じられたとき——
子どもは不思議なくらい、自分から動き始めます。
そうして芽吹いた行動は、
いずれ結果として表に現れます。
点数は“最後の合図”にすぎません。
■ 成長を見る場所を、点数から心へ
成績や点数は大切な指標です。
でも、本当に伸ばしたいのは心の力。
誰かと比べるのではなく、
”昨日の自分”と比べながら
子どもの“心の伸び”を見つめてみませんか。
その視点が芽生えた瞬間から、
子育ては少しだけ楽になります。
※次回の記事では、
子どもの個性タイプ別に現れやすい「心の伸び」を具体例とともに紹介します。
お子さまのタイプに合わせた、声かけのヒントもお伝えします。
子どもの“心の伸び”を見つけるナビゲーター
数字や評価に押し流されがちな日々の中で、
見えない心の動きに気づけたとき、子どもは大きく変わり始めます
そんな小さな芽を見つけるお手伝いができたら嬉しいです




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