勢いの裏にある“くやしさ”|スピードスタータイプの挑戦心(第2話)

子どもの個性タイプ

前回のお話はこちら → [スピードスターさん第1話|見ててね!が合図]

最初のまなざし

「もう一回やる!」
教室でよく聞こえるこの言葉。
その声の主は、いつも明るくて動きの速い風のような動きの子どもです。
失敗してもすぐ立ち直るように見えるけれど、その奥には“強いくやしさ”が潜んでいます。

その日の教室で

その日も、勢いよくプリントに取りかかりました。
鉛筆を走らせる手は止まらず、あっという間に最後の問題までたどり着きます。
結果は──惜しくも一問だけ間違い。

「えぇ〜!なんで!?」と机に突っ伏したその子の目に、悔し涙が浮かびました。

けれど次の瞬間には顔を上げて、「もう一回やる!」。
その切り替えの速さに、思わず笑ってしまいました。

くやしさを感じるからこそ、もう一度挑戦できる。
そのまっすぐな気持ちが、教室の空気まで動かしていくようでした。

教室の片隅で思ったこと

スピードスタータイプの子は、動くことで気持ちを整えていくように見えます。
悔しさを閉じこめず、次の行動に変えることで前に進む。
そのエネルギーがこのタイプの魅力のひとつです。

静かに考えるじっくりタイプ、言葉で共感を伝えるハートフルタイプ。
その中で、スピードスターは「動き」で感情を表す子。
その違いが、教室に多彩なリズムを生んでいます。

この子が教えてくれたこと

勢いの中にある小さな感情の揺れ。
それを見逃さずにいると、その子の強さややさしさがふっと見えてきます。
今日も教室では、「もう一回やる!」の声が響いていました。
その声を聞くたびに、子どもたちの中にある真っすぐな熱を感じます。


止まれない子の心の中|スピードスタータイプの小さな静けさ(第3話)

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