教室で、
何度も消しゴムを使う子がいました。
少し書いては消す。
また書いて、
少し違うと思ったら、また消す。
プリントより先に、消しゴムが減っていく。
そんな感じでした。
「間違えても大丈夫だよ」
そう声をかけても、
その子の手は止まらない。
きっとその子の中で、
“間違えること”は、
すごく怖いことだったんだと思います。
完璧じゃないと不安。
ちゃんとできないと、自分を許せない。
そんな空気が、
小さな背中から伝わってきました。
ある日、
私はその子に言いました。
「ミスはね、次の大成功の種だよ。」
その瞬間。
その子の顔が、
少しだけゆるんだんです。
消しゴムを握る手も、
前より軽く見えました。
やってみて、
間違えて、
またやってみる。
本当は、
その繰り返しの中にこそ、
その子らしさが育っていく。
でも、
子どもって時々、
「失敗しちゃダメ」を、
私たちが思う以上に抱えている。
だから私は、
できたかどうかより、
「間違えても大丈夫」
と思える空気を
大事にしたいと思っています。
安心できる場所がある子は、
また挑戦できるから。

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